百 「たまには、人に頼りなさい。

華ちゃん、ここ1週間ずっと徹夜でしょ」







「...はい」






私が新入社員の時から可愛がってくれた百合さん。




要領が悪くて、覚えの悪い私を見捨てずに




ゆっくり、一から全てを教えてくれた。







「百合さん」






百 「ん?なーに?」




――――カチカチッ、カチッ






キーボードを打つ手は止まらない。





「何でそんなに、良くしてくれるんですか?」





―――――カチカチ、カチカチッ





百 「えー、なんでって言われてもなぁ。

それに、華ちゃんだけにこうな訳じゃないわよー?

まあ、こんな頑固に譲らない後輩は華ちゃんぐらいだけど!」




―――――カチカチッ、カチッ






百 「でも、それくらいが後輩は可愛い!」




ふふって、綺麗に口角をあげる百合さん。




百 「んー、まあ。強いて言うなら

私と華ちゃん、なんか似てる気がして...」





やっと、キーボードを打つ手止めて




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