奈々ちゃんと微笑みあってると、つぶやくように聞こえた声。
「あ、うん!2人にはいつもお世話になってるから、なにか渡したくて!」
「ふっ…要は友チョコことでしょ。私と同じレベルってことね神崎は。一応言っておくけど、勘違いしない方がいいわよ」
「は?うるせぇー。いいし!!なんであれ貰えたことが嬉しいんだよ…。ありがとうのんちゃん」
「あ!ううん!!」
そんなもので喜んでくれるなら、いつでも作るのになぁ、なんて思いながら頬杖をつく。
結城くんも…喜んでくれるかな…?
何気なく結城くんの席を見てみると、いつの間にか教室に帰ってきていて次の授業の準備をしていた。
「クスッ…めちゃくちゃガン見してるじゃん、琉希のこと。もう渡したの?チョコと誕生日プレゼント」
「それがまだで…」

