ケンタとミサキは仕事上のシフト日と時間が重なる事が多い。
それ故に良く一緒に働く事が多かった。


ミサキが入ったばかりの時はケンタが教育係。

女の子の教育係と言う事で、ケンタは少し戸惑った部分が合ったが、ミサキはケンタをよく頼ってくれたので、二人はすぐに親しくなった。

そんな中、次第にケンタはミサキに惹かれていった。

だが、どうやらミサキには同じ大学に彼氏がいる様で、あくまでケンタの片想いと言う状況が続いているのだった。

しかし、ケンタに取っては現状でも十分満足だった。

仕事の合間にミサキとたわいもない会話を交わす、それだけでケンタは幸せなのだから。


バイトが終わり、家に帰ってもケンタの頭の中はミサキの事でいっぱいだった。

しかし、肝心の小説のアイディアは相変わらず浮かんで来ない。

それを考えるとケンタは少し憂鬱な気分になり頭から布団を被って寝てしまった。