私の彼氏は慧君で、慧君の彼女は、私なんだ。

そう思うと、涙が止まらない。

「泣くなよ、ごめんね、今まで不安にさせたり傷つけて。もう二度と傷付けない。」

そう言う慧君の顔は、真剣だけど、どこか優しい顔つきで…

慧君は、袖で、私の涙を拭いてくれた。

「これ。慧君に渡したかったの。チョコ もらってくれる?」

「もちろんだよ。ありがとう。」

「朱莉。今度一緒に映画行こうね。」

「うん!」

どんなに辛いことがあっても、好きな人がいるから、自分は我慢できる。涙を流すことができる。
私たちは私たちのペースで行けばいいんだ。

fin.