「いいなぁ。俺の同期って少ないから」

堀井さんの入社年は、新入社員が少なかったらしい。
まだまだ、会社の規模も小さかった時代だから。

私が知っている堀井さんの同期は、本社人事部にいる堺(さかい)さんという男性社員だけだ。

辞めてしまってたらそれこそ分からないけど。

だから私達の代が7人っていうのは、羨ましいと聞いたことがあった。


「と、言うことで定時で上がりますのでよろしくお願いします」

そう言って一端話を切ると、目の前の仕事に集中した。