あーあ、温かいココアが飲みたかった。
せっかく窓際の席も確保できてたのに。

こうなったら自宅へ帰ろう。
またさっきまでいた動く歩道に差し掛かって、暗くなった空と綺麗な夜景を見ながら駅へ向かった。

結局私は、お見合いがあるから自宅へ泊まる堀井さんの両親の為にあの汚部屋を片付けたわけか。

そう考えたら、私の昨日一日っていったいなんだったんだ。
馬鹿馬鹿しい。

急に昨日の疲れを体から引っ張り出したみたいに重くなった。

さっさと結婚でも何でもして下さいよ。堀井さん。