帰りの支度をして階段を降りていると、上から「とわ」と声がした。見上げると同じ学年の羽純《はずみ》が追いかけてきていた。
「……はずみん」
「私も一緒に帰る。駅まで一緒に行こ?」
「はずみん、駅行かないでしょ?」
「自転車だから大して変わんないよ。駅まで送ってあげる。桜庭くんの事も聞きたいと思ってたし」
ふふっと笑って、羽純は私の隣に並ぶ。
自転車登校の羽純の自宅は駅とは完全に反対方向。だから、普段一緒に帰ることがないし、塾もあるから週に一度位しか部活に来ないけれど、部活では1番仲がいい友達だ。
「桜庭くん、目立つからねー。仕方ないよ」
羽純は私と桜庭くんが仲が良かったことを知っているかのように言う。
「そりゃ毎日廊下で話してたら目立つって。うちのクラスの子も大体みんな知ってる。羨ましいーって子と、なんであの子?っていう子とどっちもいる感じ。私は、とわ 何したの?!って思ってたけど」
ころころと笑う羽純はH組、桜庭くんとクラスが隣だ。
「……だって、桜庭くん いっつもノート返してくれないんだもん」
昇降口を抜けて、グラウンドの前を通るとサッカー部が練習しているところが見えた。
「……はずみん」
「私も一緒に帰る。駅まで一緒に行こ?」
「はずみん、駅行かないでしょ?」
「自転車だから大して変わんないよ。駅まで送ってあげる。桜庭くんの事も聞きたいと思ってたし」
ふふっと笑って、羽純は私の隣に並ぶ。
自転車登校の羽純の自宅は駅とは完全に反対方向。だから、普段一緒に帰ることがないし、塾もあるから週に一度位しか部活に来ないけれど、部活では1番仲がいい友達だ。
「桜庭くん、目立つからねー。仕方ないよ」
羽純は私と桜庭くんが仲が良かったことを知っているかのように言う。
「そりゃ毎日廊下で話してたら目立つって。うちのクラスの子も大体みんな知ってる。羨ましいーって子と、なんであの子?っていう子とどっちもいる感じ。私は、とわ 何したの?!って思ってたけど」
ころころと笑う羽純はH組、桜庭くんとクラスが隣だ。
「……だって、桜庭くん いっつもノート返してくれないんだもん」
昇降口を抜けて、グラウンドの前を通るとサッカー部が練習しているところが見えた。

