「まぁ、仕方ないかもね。日曜日と月曜日どうする? 部活無いから、俺どっちも空いてる……ていうか、とわと会いたかったから空けてたし。一人でいるの、嫌ならどっちも、会えるよ」

 珍しい二連休だから、デートしよう? と桜庭くんが笑うから、沈んでいたはずの気持ちも、ふわりと浮かんで温かくなる。

「休みもなんだけどね、瀧先生に展示作り直せるから、明日来てみたらって言われたの。家に居てももやもやしちゃうなら行った方が気分転換になるかなって思って」

「明日、学校来る?」

「どうしようかなって……。なんか、クラスのみんなとか……どう思ってるか、怖いし」

「まぁ、そうだね。でも、あの動画さ、とわの周りは信じないと思うんだけど。 だって俺、夏休み前から毎日とわに会いに行ってるよ? とわのクラスの奴らにしたら、とわの彼氏は武田じゃないでしょ? 俺だよね? てか、俺以外居るの?」

 俺以外に居たら嫌なんだけど? と言う桜庭くんに笑ってしまう。

「とわと遠藤さんと武田の三角関係なんて、とわのクラスの奴らにしたら端っからそんな風に見えてないと思うよ?」

 何も知らずにゴシップ的に聞いた奴らには、真偽は分からないからあの動画と合わせて見たらインパクトあったかもしれないけれど…… と桜庭くんは続けた。