お兄ちゃん系男子は我慢の限界。





「また葬式か」



机の上に倒れこむ俺を見下ろして冷めた声で筒井が言う。



「つーばさっ♪なになに、寝不足〜?」



続けていつも通りハイテンションな結衣の声…。



「おいっ結衣!お前のせいだからな!?」



俺は勢いよく椅子から立ち上がり、結衣に詰め寄った。



「お前が夏海の前で、俺がお前に英語教えてって泣きついたことバラしたから!

きっと夏海は俺のことバカだと思って、幻滅したんだ…!!」



椅子に崩れ落ちるように座った俺を見て、結衣と筒井が顔を見合わせた。


そして2人で深く頷きあう。



「バカだな」

「バカだね」



なんだと!?



「おい結衣!筒井よりバカなのは100歩譲って認めるがな、お前よりは英語以外勝ってるぞ、俺は!」


「…ほんっと、バカだねぇ」



腕組みをした結衣が、しみじみとそう呟いた。



「学力的なことじゃなくて、人間的にバカって言ってるんだけど?」


「っな!なんだと!?」


「この鈍感。幼なじみちゃんも苦労するわぁ〜」




そしてやれやれとアメリカ人のように肩をすくめると、自分の席へ戻っていった。



…はぁ?ダメだ。結衣の言ってる意味が全然わかんねー。