午後の授業も、私は手紙のことで頭がいっぱいだった。


“放課後”

“体育館裏に呼び出し”

“誰にも秘密”

“男の子の字”


……やっぱり、それしかない。


きっと……いや、99%、告白されるよね?


恋のひとつもしないまま高校生活を終える覚悟でいた私に、神様がチャンスをくれたのかもしれない。


体育館裏で告白されるなんて……ずっと憧れていたシチュエーションにドキドキが止まらない。


でも手紙をくれた人って、誰なんだろう。


同じクラスの男子?


それとも他のクラスの男子?


手紙を机に置いたってことは私の席を知っている人だから、やっぱりクラスメイトかな?


まさかこのクラスに私のことを好きになってくれた人がいたなんて……全然気づかなかった。


誰なんだろう。


まったく想像もつかない。