「白石さん、いまも病院に入院してるんだよね?」
「うん。いまも意識が戻らない。医者からは、半年以内なら回復した例もあるけど、それ以降になると難しいだろうって……」
「そんな……」
「俺は、どうして茉雛がこんなことになったのか。本当のことが知りたいんだ」
「本当のこと……? 白石さん、図書室の窓からあやまって転落したんじゃないの?」
「この紙、見て」
私はくしゃくしゃの紙を、伊原くんから受け取る。
その紙を広げると、黒いペンで書いてあった。
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ウザい
死ね
さっさといなくなれ
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![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
