「あっ、ちがくて……えーっと、ドキドキじゃなくて、ヒヤヒヤ? いつも変装してるから、誰かに素の顔がバレちゃうんじゃないかと……。でももうバレてもいいんだっけ。ずっと隠し続けてきたから癖になってるみたい。アハハ……」
うまく、ごまかせた?
ドキドキって、つい本音が出てしまった。
恥ずかしい……。
「いや、バレたくないけど、今日は人少なそうだからいいかなと。キャップはかぶってるし、一応サングラスも持ってるし」
ジャケットの内ポケットから、彼はおしゃれなサングラスを取りだした。
「これまたおしゃれなサングラスもってるわねぇ。芸能人みたい」
「言い方がもうおばちゃんみたいだな」
「おばちゃんって!」
「ふっ、ごめんごめん」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
