【クラスメイトの正体】
*
日曜日。
約束の時間は、午前11時だというのに、まだ朝の6時。
こんなに早く目が覚めるなんて……!
学校に行く日よりも早起きしてしまった。
ベッドから起き上がり、部屋のカーテンを勢いよく開ける。
「わぁーい! 青空っ」
秋の空が、すっきりと晴れ渡っている。
「デート日和ですなっ! ははっ……あれ? えっと……デートってことでいいんだよね?」
でも、伊原くんは私の気持ちには気づいていないはずだから……デートじゃないかも?
日曜日にふたりきりで出かけるって、デートと呼んでもいいの?
伊原くん、私に大事な話があるって言ってた。
もしかして、もしかして!
伊原くん、私のこと好き!?
今日、告白されるかも!?
「うそでしょーーー! やだ、もぉーーー!」
想像しただけで、顔が熱い。
「恥ずかしくなってきた……」
期待してもいいのかな。
いやいや、そんな簡単に両想いになれるわけないよね。