【クラスメイトの正体】





日曜日。


約束の時間は、午前11時だというのに、まだ朝の6時。


こんなに早く目が覚めるなんて……!


学校に行く日よりも早起きしてしまった。


ベッドから起き上がり、部屋のカーテンを勢いよく開ける。


「わぁーい! 青空っ」


秋の空が、すっきりと晴れ渡っている。


「デート日和ですなっ! ははっ……あれ? えっと……デートってことでいいんだよね?」


でも、伊原くんは私の気持ちには気づいていないはずだから……デートじゃないかも?


日曜日にふたりきりで出かけるって、デートと呼んでもいいの?


伊原くん、私に大事な話があるって言ってた。


もしかして、もしかして!


伊原くん、私のこと好き!?


今日、告白されるかも!?


「うそでしょーーー! やだ、もぉーーー!」


想像しただけで、顔が熱い。


「恥ずかしくなってきた……」


期待してもいいのかな。


いやいや、そんな簡単に両想いになれるわけないよね。