クラスメイトの告白。



私が再び目を覚ましたのは、救急車のサイレンの音が聞こえたときだった。


足の感覚が戻り、手すりにつかまりながら、なんとか階段を下りていった。


グラウンドには、先生たちや何人かの生徒が集まっていた。


茉雛ちゃんを乗せた救急車が学校を出ていくところだった。


私がその場に立ちつくしていると、生徒たちの話し声が聞こえてきた。


“意識がなかったらしい”

“助かるといいけどな”


そして近くの交番でよく見かける警察官がふたりやってきて、先生たちと一緒に校舎に入っていった。


私はそのあと、何時間もグラウンドの隅に立っていた。


いつ、どうやって家に帰ったのかも覚えていない。