クラスメイトの告白。



『どうして、ここに……?』


茉雛ちゃんは上履きのまま、積もった雪に埋もれながらも、必死にこっちに向かってくる。


足……冷たいだろうに。


『図書室の窓からのぞいたら、誰かが屋上に立っているのが見えたの。音ちゃん、どうしてそんなとこに立ってるの? 危ないよ、早くこっちに』


茉雛ちゃんは、柵の向こうから私に向かって手を伸ばした。


私は首を横に振る。


『音ちゃん?』


『もういいの。死にたい』


『そ、そこから飛び降りるつもり?』


私はうなずく。


『待って、お願い』


私は首を何度も横に振る。


『落ち着いて、音ちゃん。お願い、話をしよ?』


『……っ』


『どうして? どうして死にたいの?』