クラスメイトの告白。

涙をぬぐった私は、白石さんの事故が起きた日の赤西さんの行動を伊原くんに話した。


あの日、赤西さんは学校に行き、図書室にも行っている。


けれど、赤西さんが図書室に行ったときには、すでに白石さんの事故が起きたあとだった。


赤西さんが図書室に向かう途中、階段から急いで下に降りていく緑河くんを陰から目撃していること、そのあと赤西さんが図書室の窓から雪の上に倒れている女子生徒を発見していることからもそうなる。


話を整理すると……。


最初、白石さんと緑河くんは、図書室でクリスマス会の準備をしていた。


緑河くんが放送室に行き、そのあいだ(緑河くんの話では２０～３０分)白石さんは図書室にひとりきりになる。


放送室から図書室に戻ってきた緑河くんが事故に気づき、急いで下に向かう。


緑河くんとすれ違うように、赤西さんが図書室にやってくる。


赤西さんは、図書室の窓から事故に気づいて、下に向かった。


白石さんの事故は、緑河くんが放送室に行っていた２０～３０分のあいだに起きている。


そして、事故が起きる前の白石さんを最後に見たのは、放送室に行く前の緑河くんなのは変わりない。