あの紙を書いたのは、いったい誰なんだろう。 「白石さんの事故が起きた日のことで、何かほかに覚えていることはない?」 「汐野さんは、どうして白石さんの事故のことを調べているの?」 「それは……その……」 「詳しいことは、聞かないほうがいい?」 「そうしてもらえると助かります」 「わかった。でもほかに覚えてることなんて……何かあったかなぁ?」 目を閉じて腕を組み、考えこむ赤西さん。 「……あ、そういえば」 赤西さんはパチッと目をあけて、私を見た。