「さっき、白石が事故の数日前に赤西と電話で何か話していたって言ってたけど……汐野はなんでそんなこと知っているんだ?」


「えっと……」


白石さんの事故のことを調べているとは、先生に言えないし……。


「汐野は何を知りたいんだ?」


「あの……えっと……赤西さんが不登校になってしまった理由です。同級生として心配なんです」


これも本心だ。


白石さんの事故のことを調べているけど、その過程で赤西さんが不登校になっていたことも知った。


私に何かできることがあれば、赤西さんの力になりたい。


登校しても保健室ではなく、みんなと同じように教室で授業を受けられるように。


「今回は、私ひとりで行ってきます。先生は車で待っていてもらえますか?」


「ああ、わかった」


「すみません。じゃあ、行ってきます」


私はペコッと頭を下げて、車から降りた。


私はアパートの階段を上がって、3階の赤西さんの家へ向かう。