クラスメイトの告白。



「え……?赤西さん?」


「うん。事故の数日前の着信履歴は家族以外だと赤西ありさだけだった」


「じゃあ……白石さんが泣きながら電話してた相手っていうのは、赤西さんてこと?」


「そうなるな。けど、赤西ありさは茉雛と同じ図書委員だったし、そのころすでに不登校になってたみたいだから何か連絡とることがあっただけかもしれない」


「泣きながら電話してた相手が赤西さんじゃないとして、他の人だった場合……白石さんが自分で着信履歴を消したってことも考えられるよね」


事故の数日前、白石さんが泣きながら誰かと電話をしているのを見た緑河くんは、そのあと白石さんからこう聞いている。


“戦わなきゃいけない相手がいるの”


「もし茉雛が着信履歴を消していたとしたら、その理由はなんだろう」


かえって謎は深まるばかり……。


「それとも、電話の相手は赤西さんだったのかな?」


「やっぱりまずは一度、赤西ありさに話を聞きたいよな」