彼のほうにゆっくりと近づいていく。 どうしよう。 さっきよりも緊張してきた。 足音で気づいたのか、顔を上げた彼がこっちを見る。 「あ、来た」 「えっ!? 伊原くんっ!?」 彼は、同じクラスの 伊原 理埜(いはら りの)くんだった。