今日は朝からイライラしていた。ずっと閉じこもってる私にしびれをきらした母が、しつこく学校に行かせようとしていた。私も私でしびれをきらし、何も持たずに外へ飛び出した。
ーーーどのくらい走ったのだろう。気がつくと、そこは学校の近くの川の脇だった。学校終わりのチャイムがなる。あれ、なんで学校のことを考えてしまうのだろう。今の私には関係ないのに。
色々あって、死にたかった私は、裸足になって川に入った。水の中は静かで、この世に私一人しかいないんじゃないかと思うくらい、のどかだった。息が出来なくなってきた。でも、私は潜り続けた。ここなら楽に死ねると思ったからだ。
「おい、何やってんだよ。」
意識が遠のいていくなか、誰かの声が聞こえた。でも、私にじゃないだろう。
そうして私は気を失った。
「…。ゲホゴホ。あれ、なんで私…。」
なんで生きてるの?そしてここはどこ?
「ん?あ、良かった。まだ生きてて。」
誰?私の頭は情報を掴めず、故障していた。
「あの、ここはどこで、あなたはどなたなんですか?」
「え、ここ?ここは僕の家です。僕は、南高の三浦 陽(みうら よう)です。」
「私は、一ノ瀬 結です。わたしもいちよう南高の二年です。なんで私はここにいるのですか?」
「だって、君が死にそうになってたから。あ、僕もね、2年です。君、学校来てないA組の人?僕の隣の席空いてるから気になってたんです。」