もう、限界だ。
コイツが何を考えているのか、サッパリ分からない。
いや、何も考えていないのか?
とりあえず、分かったことが一つある。
「…俺、もう寝るわ。」
コイツとまともに取り合ってても、今の状況は何も変えられない。
話にならないどころか、体力を無駄に消耗するだけだ。
『ご飯いいの?お風呂は?』
「疲れた。」
『あ、そう?じゃあそっち突き当たりの部屋に和室があるから、畳んである布団敷いて寝てー?』
「おっけ」
『明日はお互いオフなんだっけ?』
「うん」
『じゃあ朝は無理に起こさなくて良いよね。』
「うん」
『了解。おやすみなさい。』
「…おやすみ」
言われた通り廊下を進むと、和室があったからここだろう。
部屋に入ってそっと襖を閉めると、無意識にため息がこぼれた。
「はぁ………どこの新婚だよ。」
