ルナはばれた~なんて笑ってから、前を向いたまま、話し始めた。
『良い報告と悪い報告、どっちから聞きたい?』
「…悪い報告。」
『えええー!良い方から言おうと思ってたのに!』
「じゃあ聞くなよ!」
おい、と軽くつつけば、痛い~なんて大袈裟に騒いで見せる。
「…いいよ。ルナの言いたい方から言って。」
なんて、やっぱり俺はルナに甘いんだ。
『じゃあ良い方ね。…私達のウェディングの撮影詳細が決まりました~パチパチ~』
「おお、もうそんな時期か。」
聞けば、ルナの夢のハワイ婚を叶えるということで、向こうに一泊するらしい。
『そうだよ!もう準備しなきゃね~』
トランクどこにやったっけなぁ、なんて言いながらみかんを食べるルナは、とてもスーパーモデルではない。
ただの…
…ただの、恋人みたいだ。
