「ふぅ……。」
部屋の窓から祐君の家を見て
一緒に遊んでいた頃を思い出してしまった。
思い出しても寂しいだけじゃんね…?
小4になってもしつこく遊びに行けば良かったのかなー?
なんてね。
迷惑なだけじゃん。
遊んでくれなくなったのは
あたしより同い年の友達と遊んだ方が楽しいからだよね。
ってなに考えてるんだろ!
もう5年も前のことなのに。
今、あたしは中3。
受験生だ。
そして中間試験まであと1週間。
ホントに一生懸命しないと提出物が間に合わない!
翔も高3の受験生。
ってことは、
祐君も受験生か……。
じゃあ、あたしのことなんか考えることないよね?
あたしの家見て思い出すなんてこともないよね?
寂しいのは、あたしだけ。
受験生なのに逢いたいって、
また3人で遊びたいって、
思ってるのはあたしだけ。