帰り道、昨日お母さんと翔が話していたことを思い出した。


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「ミナちゃん、山形の大学行くんだって。」


ミナとは、翔と同い年のいとこ。

「ミナが?」

「だから、もうしばらく逢えないのよ?」

「んー。ま、もう大学生だし。」

「アンタはどーすんの?
 決めてないとは言わせないからね!?」


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ミナちゃん、山形行っちゃうんだ…。

遠い、な。


祐君みたいに逢おうって思っても、逢えなくなるかな…?


祐、くん……。

祐君も遠くに行っちゃう?

『今日は祐君出るかな?』って、
小さな期待も持てなくなる?


そんなの、悲しいじゃん。

回覧板持ってって、ちょっと会話するだけでいい。

『はい。』って渡すだけでいい。


翔が言った、『もう、大学生だし』って。

こう言うこと?


これが、中学生と高校生の違いかな?


ミナちゃんも、翔も、祐君も。


遠くに行っちゃうの?