『話したいこともあってね?今祐斗君の家の近くにいるの。』
「はぁ!?」
『ちょっと出てきてもらえないかな?』
「……分かった。」
ここで、出で行かないってのは…な?
ドアを開け周りを見渡すとホントに居た。
丁度、俺の家と美鈴の家の間くらいに立ってる。
家も達樹が教えたんかな…。
「あ、祐斗君。」
「で?何?」
「うん。祐斗君ってぇ、彼女いるぅ?」
「居ないけど…?」
「そっかぁ~。」
とたんに嬉しそうな顔をした女。
なんだコイツ…。
全然嬉しい事じゃねーよっ!!
そして、なんとなく気付いた。
コイツの『話したいこと』。
どうやって断ろうか……。
今までコクられたら、とりあえず付き合ってた。
断り方が…よくわかんねー。
コイツだけとは付き合いたくねー。
なんでって、ぶりっ子だし…。
そして、なにより……俺は。
チラッと隣の家に目を向けた。