火曜。

珍しく風邪を引いた俺は、6コ年上の兄貴に
『バカでも風邪か……。』

と嫌味を言われながらも学校を休んだ。

かなり元気だけど熱あったし、
休んでもいいだろ?

1日くらい。


―――ピーンポーン♪


ったく、平日の午後に誰か居るわけねーだろっ!

セールスもバカだなぁ…。


とか思いながらも
ドアを開けてしまうのは、
“アイツ”が来たんじゃないかってどこかで期待してるから……。


ってこの時間はアイツも学校か。

なーに期待してんだか…。


開けたドアの先に居たのはまさかの“アイツ”だった。

「あっ回覧板…です?」

「はい。あんがとー…ございます?」

「じゃあ、失礼しまーす。」

―――カチャ。


って、は?
何だ今の会話。

つか、会話でもねーな?


俺が出たことにビックリしたのか美鈴も敬語+疑問系。

それにつられて俺まで敬語に疑問系。

…ダサッ!


美鈴に敬語、使うなんて思ってなかったな…。


ニヘ、っと気色悪く苦笑いをし、
渡された回覧板を見た。