どんどんと洋館の奥へと入って行く。

「ここはね、私の家が所有している別荘なの」

聞いてもいないのに、ご機嫌の様子で上条さんはぺらぺらと話を続けていく。

「夏場は避暑地として人で賑わうここも、今の時期は誰もいないでしょ。だからね、人の目のないここは、私達のような一流の人間の気晴らしに丁度いい場所なのよ」

大きな開き戸を開けた上条さんは、振り返って私に微笑んだ。

「ここはね、一流の人間、男性達の遊び場…ほら、見えるかしら?あの場であなたは何人の男に抱かれるのかしら?楽しみだわ」

中央に大きなベットが置いてあった。

満面の笑み浮かべ、彼女は私の髪を撫でる。

「かわいそう…あなたはもう、透さんの前に姿を見せれないわね。何人もの男達のおもちゃにされては、私だったら、生きていけないわ。でも、あなたには彼らのおもちゃとして生きていってほしいわ。私のために…」

自分に何が起こっているのか理解した途端、体が震えだした。

「怖がらないで…皆さん優しい方達ばかりよ。ちょっと変わったご趣味をお持ちだけど、透さんを手玉に取るぐらいの体をお持ちのようだから、そのうちあなたも染まっていくわ」