イケメンエリート、はじめての純愛⁇



「映司さん、どうぞ」


映司の妄想の世界に咲子はさらに輪をかけた。
ウェッジウッドのマグカップが小さなアンティーク調のお盆に載って、そして、口直しに真っ赤な苺も添えてある。
咲子は大和撫子だと思っていたが、実は、洋物の映画の中から飛び出してきたようだ。

映司の童貞的な欲望は、残念ながらマックスに達しようとしている。
でも、その気持ちを必死にひた隠し、映司は出されたコーヒーを一口飲んだ。
少しだけ心と頭が落ち着いていく。


「咲子ちゃん…
その洋服…」


どうしても聞かずにはいられない。
その悩まし気なネグリジェを、できれば箱いっぱいに色違いでプレゼントしたいから。

映司の問いに咲子はパッと顔を赤らめた。


「寝室の監視カメラにいつもの恰好で映った方が問題がないかと思いまして…
いつも、この恰好なんです。

体を縛り付けないこのタイプが大好きで、家に帰ってくれば、身に着けているものを全て取ってこの一枚になるんです」