イケメンエリート、はじめての純愛⁇



映司はそう言うと、固まっている咲子にウィンクをした。
でも、咲子は、そんな俺を見てちょっとひるんでいる。
え? ウィンクって軽い男のすることか?

映司は自分らしさが分からなくなっていた。
ただ、お嬢様の咲子を喜ばせたいだけなのに…

映司は食事が進むにつれ、咲子のマナーの良さに感心した。
本当に育ちのいい人間は一目で分かる。
咲子は完璧なお嬢様だ。

そして、プレゼントでいえば、まだラッピングされた箱に入ったまま。
世間を知らない、世の中の辛苦を味わった事がない、真っ新な画用紙と同じだ。

食事が終わり、デザートに入ったところで、また急に咲子が立ち上がった。

映司は驚いたが、でも少しは慣れた。
きっと、何か話したい事があるのだろう。
さすがにプレゼンではないと思うけど…