イケメンエリート、はじめての純愛⁇



「あ、ありがとうございます。
私が持っているスーツの中で、一番お洒落なものを選んできたんです。

でも、このビルで働く女性の方を見て、何だか少し恥ずかしくなりました。
皆さん、すごく洗練されていて本当に美しい方ばかりで…

自分の地味さにため息しか出てこないです」


映司は首を振るだけで、気の利いた言葉が出てこない。
今までの自分のペースでは、この状況を太刀打ちできない。

今までの俺は、言葉よりスキンシップが先だったから。
言葉よりハグ、ハグよりキス、キスより……

その先を咲子の前で考えてしまう自分が恥ずかしくなる。
俺って、こんな奴だったっけ…?


「俺は、咲子ちゃんみたいな女の子の方がいいなって思うけど。
すごく可愛いよ、着物の時も、もちろん今だって」