「ほら…
映司さん、すごく素敵でしょ…?」
レースで包まれたベッドの空間は、また違う世界を作り出していた。
電気を消した事により、レースの内側に施されている幻想的なデザインが浮かび上がる。
二人が寝転んでいるベッドがまるで天の川を渡る小さな帆船のようで、レースに漂う星や月の幾何学なデザインが二人を宇宙の旅に誘ってくれる。
フワフワのベッドの上で少女のように微笑んでいる咲子を横目で見ながら、映司は少しだけホッとした。
このフリフリの乙女過ぎるベッドが咲子の心を癒してくれているのならそれでいい。
映司は、咲子から漂うシャンプーのいい匂いに、咲子の質問とは全く違う事を咲子に聞いてみた。
「咲子ちゃん、もしかして、もうシャワー浴びた?」



