イケメンエリート、はじめての純愛⁇



咲子は可笑しくてクスっと笑った。
最高にカッコいい映司さんがそんな昔の歌を知っている事にも驚いたし、そして、口ずさむ程度なのに歌がすごく上手い事にも驚いた。


「よし、じゃ、そろそろ行こう。
タロウ君が遅いって怒りだす前にね」


映司は笑顔の咲子をまた力強く抱きしめる。
この笑顔のまま、このマンションを後にしたい。


「咲子ちゃん、ネグリジェだけ持てば大丈夫だから」


咲子はまた笑った。
映司の言う通り、スーツケースの中にその映司のお気に入り達はちゃんと入っている。

咲子は背伸びをして映司にキスをした。
もう咲子は覚悟を決めている。
お父様の許しなんか関係ない。

私は全てを映司さんに差し出します…
それが今夜なのか明日なのかはまだ分からないけれど、その時が近いのは間違いない。

「映司さん…
ネグリジェはちゃんと持ちましたけれど、でも、私、本当は裸が好きなんです…
ネグリジェを着ない日があってもいいですか…?」


時間もないのに、咲子は息も絶え絶えで素晴らしくセクシーな事を言い始めた。
映司の思考は全てそのセリフに持って行かれる。

ネグリジェを着ない日?
裸が好き??

映司は我慢できずに咲子に濃厚なキスをする。
言葉だけでこんなに興奮を掻き立てる咲子の能力に、ひれ伏しながら。
そして、こんなに自分を夢中にさせる咲子に出会えた事に心から感謝しながら。