「俺は本気です…
自分でもびっくりするくらい、咲子ちゃんにのめりこんでる。
何もかもが生まれて初めての事で、息をするのもやっとなくらい。
一生、一緒にいたい…
それだけじゃダメかな…」
ソフィアは微笑みながら頷いている。
「私は、それで十分よ。
とにかく、頑張りなさい。
いつもの映司らしく自分に自信を持って、誠意をしっかり見せれば大丈夫。
EOCの人間に不可能はない。
私がいつも言う事でしょ?」
ソフィアの笑顔に嘘はない。
でも、それはあなたの問題よと一歩引いているのも分かった。
映司はスカイプを閉じると、七条家の歴史をネットで検索する。
もう何度もこうやって調べ上げた。
今までの自分の生き様を悔やむ日が来るなんて夢にも思わなかった。
堀江映司は、調べれば調べるだけ、最悪な事柄がぽろぽろとこぼれ落ちる。
自分の人生において、不可能なんて言葉は存在しないと思っていた。
でも、今の映司は、絶望に打ちひしがれている。
咲子との結婚に、自分自身でバカでかい壁を作っていたなんて…



