【好きだよ、麻衣子】

だけど送られてきたメッセージ文を見て、ギョッとなる。すぐに上杉さんを見ると、私の反応を見て笑い出した。

「アハハ! 可愛いな、麻衣子は。好きって送っただけでそんなに顔を真っ赤にさせるなんて」

「……っ当たり前です!」

こんなメッセージ文を送られたら、誰だってドキドキしちゃうから!

しばし笑った後、上杉さんは落ち着かせるように大きく息を吐いた。

「こんな感じで毎日麻衣子に俺の気持ちを伝えるから。……だから早く俺を好きになって、お嫁においで」

惚れ惚れするような笑顔で話す彼に、奥歯をギュッと噛みしめた。

「……今のままでは絶対に無理です」

そんな強がりを言いながらも、私の胸の鼓動は速い。

上杉さんは理想の結婚相手とは程遠いのに、こんなにドキドキするのは、ただ単に私が男の人に慣れていないだけ……?

自分の気持ちなのに、答えは出なかった。