絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~

いや、でも本当にどうしよう。なんて言えばいい? だって敏夫さん、私によく言っていたんだよね。

何度も敏夫さんに言われてきた言葉を思い出していると、上杉さんに貸してもらったハンカチで涙を拭いながら、敏夫さんは真っ直ぐ私を見た。

「ありがとうな、麻衣子ちゃん。私との約束を守ってくれて」

「いえ、あの……」

そうなんだよね、敏夫さんと私はある約束をしていた。

『私の孫と結婚してほしい。そうすれば麻衣子ちゃんも孫嫁になるしな。ふたりの子供なら、きっと可愛いだろう』

ボランティアで訪れるたびに、敏夫さんはいつしか私にお孫さんを勧めてくるようになった。

当然敏夫さんのお孫さんが上杉さんだとは知らなかったし、敏夫さん曰く、カッコよくて優しくて完璧な人なら、私なんかより見合う相手はいっぱいいるだろうし、なにより相手にされるわけがない。

それに大好きな敏夫さんに孫嫁になってくれと言われて、嬉しかった。だから約束してしまったんだ。