「新婚さん、いらっしゃ~い」
「ちょっとやめてよ。新婚じゃないし」
「えー、だって一緒に暮らしているんでしょ? だったら同じようなものじゃない」
「違うから」
この日の昼休み。真理愛と社食で昼食を共にしていた。
真理愛には上杉さんと両想いになった次の日に報告をした。すると彼女は自分のことのように喜んでくれて、詳しく話を聞かせてと催促してきた。
それでこうして改めて面と向かって気持ちを伝えたことを報告すると、さっきの言葉が掛けられたのだ。
「いやでもよかったね。正直、女豹がもっとかき乱してくると思っていたから、ヒヤヒヤしていたんだよね。これで安心安心。早く正式に婚約して結婚しちゃいなよー。そうしたらさすがの女豹もなにもできないだろうから」
「……う、ん」
頷くことしかできなかった。
私は磯部さんの気持ちを知っている。どうしようもないことだとわかっているけど、なぜかモヤモヤする。
磯部さんに、告白しますって宣言した手前、彼女に報告をした方がいいんだろうか……? いやいや、するべきじゃないよね。
「ちょっとやめてよ。新婚じゃないし」
「えー、だって一緒に暮らしているんでしょ? だったら同じようなものじゃない」
「違うから」
この日の昼休み。真理愛と社食で昼食を共にしていた。
真理愛には上杉さんと両想いになった次の日に報告をした。すると彼女は自分のことのように喜んでくれて、詳しく話を聞かせてと催促してきた。
それでこうして改めて面と向かって気持ちを伝えたことを報告すると、さっきの言葉が掛けられたのだ。
「いやでもよかったね。正直、女豹がもっとかき乱してくると思っていたから、ヒヤヒヤしていたんだよね。これで安心安心。早く正式に婚約して結婚しちゃいなよー。そうしたらさすがの女豹もなにもできないだろうから」
「……う、ん」
頷くことしかできなかった。
私は磯部さんの気持ちを知っている。どうしようもないことだとわかっているけど、なぜかモヤモヤする。
磯部さんに、告白しますって宣言した手前、彼女に報告をした方がいいんだろうか……? いやいや、するべきじゃないよね。