リビングのソファに座らせると、ピタリと私に寄り添う。すると上杉さんは申し訳なさそうに眉尻を下げた。

「悪い、我慢できずにがっつきすぎた」

瞬時にさっきのキスを思い出し、身体中が熱くなる。

「待ってて。風呂沸かしてくるから」

「え、お風呂ですか?」

「あぁ、昨夜入れなかっただろ? その間になにか作っておくから」

私の頭を一撫でして、上杉さんは立ち上がりリビングから出ていった。

彼の優しさにまた胸をときめかされるも、ハッとなる。
お風呂って、えっと……もしかしてそういうこと!?

いや、でもご飯用意してくれるって言っていたし、お母さんにもあんなこと言われたし……!
ドギマギしながらお風呂に入らせてもらい上がると、テーブルの上にはオムライスにサラダ、それとコンソメスープが用意されていた。

「悪いな、簡単なものしか用意できなくて」

「いいえ、そんな。……これ、全部上杉さんが……?」

オムライスの卵はふわふわで、とっても美味しそう。スープも野菜がたっぷり入っている。
これ全部上杉さんが作ってくれたの?

半信半疑の私に、彼は顔をしかめた。