絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~

今でも鮮明に覚えている。両親に代わり、愛情をたくさん注いでくれた祖父母と過ごした毎日を。

「田舎での暮らしならではの遊びをめいっぱいして、毎日が楽しくて。両親がいなくても、寂しいと感じたことはありませんでした。だけど祖父が亡くなって、祖母も私が高校生の時に亡くなり……。それからなんです、両親とまともに一緒に暮らし始めたのは」

「そう、だったのか……」

予想外な話だったのか、上杉さんは声を詰まらせた。

「自分の両親なのに、おかしいって自分でもわかっています。でもだめなんですよね。本音をなかなか言えないし、気遣ったりしちゃって。……上杉さんもご存知の通り、進路だけは自分のワガママを押し通した手前、余計に他のことでは言えなくなりました」

両親は私もお父さんと同じ、建築関係の道へ進み、ゆくゆくは会社に入って力になってくれると思っていたようだ。

でも私は建築関係の仕事をやりたいとは思えなかった。他にやりたいことを見つけてしまったから。