上杉さんは私のことが好きだから結婚したいなんて言うけど、そんなの信じられるわけがない。
やっぱり裏がある気がしてならないもの。
あり得ないと思うけど、万が一変なところに連れていかれたら、たまったものじゃないし。
警戒心剥き出しにして聞くと、彼はドアに寄りかかりながら答えた。
「行き先は……そうだな、俺がどうして麻衣子のことを好きになって、結婚したいと思ったかわかる場所……かな」
「……どこですか、それは」
意味深なことを言う上杉さんに、私の警戒心はますます強まる。
「車に乗ったら教えてあげる。それに俺も麻衣子に聞きたいことあるし。……専門学校を出てから大学に進学するほど自分の意見を押し通すような子が、どうして両親の言いなりになって俺とお見合いして、こうして出掛けたりしているのか、その真意をぜひ知りたいね」
彼がそこまで知っているとは思わず、目を見開いてしまう。
上杉さんの言うように、私は介護福祉士の資格を取得するため、高校を卒業後に親の反対を押し切って福祉専門学校へ進学した。
やっぱり裏がある気がしてならないもの。
あり得ないと思うけど、万が一変なところに連れていかれたら、たまったものじゃないし。
警戒心剥き出しにして聞くと、彼はドアに寄りかかりながら答えた。
「行き先は……そうだな、俺がどうして麻衣子のことを好きになって、結婚したいと思ったかわかる場所……かな」
「……どこですか、それは」
意味深なことを言う上杉さんに、私の警戒心はますます強まる。
「車に乗ったら教えてあげる。それに俺も麻衣子に聞きたいことあるし。……専門学校を出てから大学に進学するほど自分の意見を押し通すような子が、どうして両親の言いなりになって俺とお見合いして、こうして出掛けたりしているのか、その真意をぜひ知りたいね」
彼がそこまで知っているとは思わず、目を見開いてしまう。
上杉さんの言うように、私は介護福祉士の資格を取得するため、高校を卒業後に親の反対を押し切って福祉専門学校へ進学した。



