絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~

「言っておくけど散々ノックしたからな? 気づかなかった麻衣子が悪い」

「え、そうなんですか?」

全然気づかなかった。

「なかなか出てこないから、心配してきてみれば……」

彼は私の方へ歩み寄り、化粧台からドライヤーを手に取った。

「なに? もしかしてこの中に女性のものでも入っていると思ったのか?」

「ちがっ……! 違いますから!!」

図星を突かれ、ムキになって否定すると彼はニヤリと笑った。

「本当か? どうせ疑っていたんだろ?」

そう言いながら上杉さんは、コンセントを差し込み、ドライヤーのスイッチを入れると私の髪を乾かし始めた。

「上杉さん? 自分でできますから」

「いいから」

優しく私の髪に触れながら、彼は髪を乾かしていく。

こうして誰かに髪を乾かしてもらうのなんて、美容室以外ではないから緊張する。ましてや相手が上杉さんなのだから。

鏡越しに見える上杉さんは、どこか楽しそうに私の髪を乾かしている。その姿を見ると、なんというか……心がくすぐったい。

「麻衣子が誤解しているようだけど……」

前置きすると、鏡越しに目が合う。すると彼は愛しそうに私を見つめた。