絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~

「学生時代とは違い、会社での堅苦しい世界が嫌になったんだろうな。週末はいつも私のところに来ていたよ。次第に施設のスタッフや入居者と顔見知りになり、あの子は介護の現状を深く知っていった。会うたびに顔つきが変わっていったよ。そして岳人は本当に自分がやりたいことを見つけたんだ」

敏夫さんは雲ひとつない青空を見上げた。

「やりたいことを見つけても、実現させるまでが大変だった。まずは両親を説得し、社内で新しい事業部を立ち上げ……。きっとたくさん苦労と努力があったと思う」

すると敏夫さんはゆっくりと私を見つめ、優しく微笑んだ。

「キミたちふたりは似ているところがある」

「私と上杉さんがですか?」

思わず声を上げると、敏夫さんは大きく頷いた。

「生まれながら背負った重圧に負けず、自分の夢へ向かって突き進む姿が、私には眩しく見えるよ。……そしてふたりとも優しくて、情が深い子だ。この先なにがあっても、お互い助け合い真っ直ぐ生きていけるだろう」

「敏夫さん……」