絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~

「電話……仕事のことですか?」

さり気なく聞くと、上杉さんは運転しながら答えてくれた。

「あぁ、磯部からだった。書類の不備を見つけてくれたようで連絡をくれたんだ。……彼女には本当にいつも助けられている」

「そうなんですね。……磯部さん、いかにも仕事がデキるって感じがします」

やだな、なに言っているんだろう私。

「そうだろ?」

彼の話を聞いて胸を痛めるくらいなら、自分から話題を振ることしなければいいのに。

幸い少しして自宅に着き、上杉さんはわざわざ玄関先まで私を送り届けてくれた。

これにはお母さんも帰宅していたお父さんも、私たちの関係が良好なのだと安心したのか嬉しそうだった。

両親は上杉さんとの結婚を望んでいる。上杉さんだって、最初の印象とは違い、今は嫌いではない。……むしろ惹かれていると思う。

だったら真理愛じゃないけど、難しく考えることなく素直になればいいのかもしれない。

でもまだ曖昧な気持ちだし、このまま両親に言われるがまま彼との関係を深めてもいいのかな。

きっかけはどうであれ、自分の気持ちに素直になってもいいのだろうか。

新たな問題に悩み、また答えを出せない日々が続いた。