「はんぶんこ。しましょ♪」

交換してもらったパンを
開けていると、私の隣に
"子犬"が現れた。


くれますか??と、
言わんばかりに。

目をキラキラ
輝かせる、その"子犬"。


「…ユキくん、あんぱん
食べたかっただけでしょ。」

そう言いながらも差し出す私。

でも、彼は拗ねたように
首をブンブンッと横に振る。


「違います!!」


そう言うと彼は私の手を
自分の方へと引き寄せる。


ーーな、なに??


そして私が持ったままのパンに
パクッと噛み付いて、はにかんだ。


「先輩に食べさせて
ほしかっただけです♡」