「セ〜ンパイ♪
何してるんですか?」

ユキくんに声を掛けられた。


「ん?パン捨ててるの。
ほらカビ…」

何気なく答える。
さっき買ったばかりだけど仕方ない。

すると…


「もう、先輩!そういうのは
ちゃんと言わなきゃ!」


甘えん坊なユキくんが
ちょっと怒ってて可愛い。

…でもねー。


「えー。面倒くさいし。」


わざわざ言いに
店まで行くのは面倒だ。

私の発言に彼は
口を尖らせた。

「駄目です!
僕が言いますから。」

そう言うとサッと手を繋ぎ
少し強引に歩き出す彼。


思わず私は、彼の
ギャップにきゅんとした。