大和の告白が、華の頭に何度も再生される。体が熱くなり、女子生徒に触れる手が震える。

華は、男は嫌いだ。女を弄ぶ最低な生き物だと思っている。大和だってそうだ。何人の女子生徒を泣かせてきたのかわからない。

それでも、華の中であふれる気持ちがあった。

保健室の先生だけではなく、数人の先生を連れて、大和が教室にやって来る。女子生徒は担架に乗せられ、保健室へと運ばれていった。

「彼女、貧血気味だし、貧血で倒れちゃったんだと思う」

大和が華に言った。

「そう…」

大和は華に真面目な顔で言った。

「後夜祭、俺と一緒に踊ってくれない?」

「はあ!?」

突然の申し出に、華は戸惑う。

「返事はお昼までにしてね〜。それじゃあ俺は仕事に戻ります!」

「ちょっ、ちょっと!」

華が止めるが、大和は去っていく。

華の中で、胸の高鳴りは止まらない。スキャンダル男の本気の告白、優しさを知った。

この感情に名前がつくまで、あともう少しーーー……。