✳︎✳︎✳︎
「ほんと、会社から近いんだな」
現在7:25。私達はまだ薄暗い営業課のオフィスにいた。
「1分1秒でも睡眠時間を無駄にしたくないからね」
それなのに邪魔してきて!
ぶつぶつ文句を言いながら自分のディスクに向かう。男はヒーターをつけ、何やらコーヒーを入れているようだった。
会社まで徒歩10分の私の家。それにしてもこの時間に会社に着くのは本当に身支度を頑張ったと思う。
こんな生活が今後も続くのかと思うと憂鬱になったため息を深く吐いた。
その瞬間、私の視界に入ったものを見て、血の気が引いていくのが分かった。
「どうした?」
男はそんな私の様子に気付いたのか、こちらに寄ってきて覗きこんだ。
「...この資料、まだ出来てない」
「は?」
私のディスクに置いてあった資料。ご丁寧に付箋に『5/13まで』と書かれている。私の字で。
一応携帯で日付を確認する。
....うん。
「も、申し訳ないんだけど、今日の話し合い?打ち合わせ?な、無しでお願いします。」
「はあ?」
「この資料、今日の会議で使うの。しかも朝一の....。」
「....どんくらい出来てないんだ?」
「....半分..くらい?」
はあ...と大きくわざとらしいため息が聞こえた。
申し訳なさで一杯になる。勝手とは言え、この男だって朝早く起きて仕事をしに来たわけだ。
こんな立て続けにミスする自分が心底嫌になる。
「ほんと、会社から近いんだな」
現在7:25。私達はまだ薄暗い営業課のオフィスにいた。
「1分1秒でも睡眠時間を無駄にしたくないからね」
それなのに邪魔してきて!
ぶつぶつ文句を言いながら自分のディスクに向かう。男はヒーターをつけ、何やらコーヒーを入れているようだった。
会社まで徒歩10分の私の家。それにしてもこの時間に会社に着くのは本当に身支度を頑張ったと思う。
こんな生活が今後も続くのかと思うと憂鬱になったため息を深く吐いた。
その瞬間、私の視界に入ったものを見て、血の気が引いていくのが分かった。
「どうした?」
男はそんな私の様子に気付いたのか、こちらに寄ってきて覗きこんだ。
「...この資料、まだ出来てない」
「は?」
私のディスクに置いてあった資料。ご丁寧に付箋に『5/13まで』と書かれている。私の字で。
一応携帯で日付を確認する。
....うん。
「も、申し訳ないんだけど、今日の話し合い?打ち合わせ?な、無しでお願いします。」
「はあ?」
「この資料、今日の会議で使うの。しかも朝一の....。」
「....どんくらい出来てないんだ?」
「....半分..くらい?」
はあ...と大きくわざとらしいため息が聞こえた。
申し訳なさで一杯になる。勝手とは言え、この男だって朝早く起きて仕事をしに来たわけだ。
こんな立て続けにミスする自分が心底嫌になる。


