先輩彼氏✕後輩彼女

「どうしたの。」

楓は私の頬に手を添えて
なぜか凄く悲しそうな顔をしていた。

「しばらく、葉菜に会えなくなる。」

………え。

会えないって、

「どう、して??」

私まで声が震えてしまった。

「もう7月だろ?
俺、受験勉強、しなきゃいけない時期なんだ。」

そ、そうだった。

楓は今3年生なんだ。

私なんかとずっといる暇は、無い。

どうして、
今まで気が付かなかったんだろう。

「ごめんな。」

「楓が謝るのはおかしいよ。
そんなこと、初めから分かってたことだよ。」

歳が違うと、
こういうことだってある。

きっと、
今頃雛里も同じような思いをしているかもしれない。

辛いのは私だけじゃないんだ。

「葉菜、有難う。
メールの回数も減っちゃうかもしれない。
それでも、俺といてくれるか?」

「私は楓のことが好きだよ。
だから、大丈夫。
傍にいられる時はずっと一緒にいる!」