先輩彼氏✕後輩彼女

「綺麗だろ?」

嬉しそうに笑う楓に
私もつられて笑った。

「うん!
すっごく綺麗!」

あの日は混乱してて、
この景色には全く気が付かなかった。

「葉菜にもこの景色見せたかったから
あの日ここで告ったのに、全然気づいてなかったろ。」

はい、その通りです。

「お仕置きしてやる。」

「え!?
ちょっとそれ理不尽!」

背中が壁に当たるのを感じた。

そして、頭の横に腕が見えている。

壁ドンだ。

いや、関心してる場合じゃないから!

「ちょ、楓!」

「大人しくしてろって、
俺、何回言った?」

そんなこと言われたって!

「その上目遣い、
めっちゃ可愛いんだけど。」

「は、はぁ?!」

急になに!!

もう頭がついていかないよ。

楓の余っていた手が
今度は私の顎に触れた。