なのに、

「葉菜、あと1回。
もう少しだけ。」

そう言って、
楓はもう一度、
優しく私を抱きしめた。

強引なところがあるのに、
こんなにも扱いは優しい。

ほんと、不思議な人。

無事に観覧車を降りて
今朝に会った公園まで歩いた。

その時も手は繋いだままだった。